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深谷周平さん(教育方法学研究室)の学内プラクティカムⅡ(教壇実習)を実施しました!

  • 周艶芳
  • 1月15日
  • 読了時間: 2分

更新日:3月1日

2026年1月14日、博士後期課程の教職P(教職実践力育成)において教壇実習が行われました。本科目は、将来教壇に立つことを見据えた院生が、自ら授業を構想し、実際に担当する実践型の科目です。研究で培った知見を、授業という具体的なかたちへと結びつける機会となっています。
今回、深谷さんが担当したテーマは「教育方法の基礎技術: 教材研究と教育目標の設定」。

授業は、静かな問いから始まりました。


「教えねばならないものを教えてはならない。」

一瞬、教室の空気が止まります。その後、ゆっくりと考えが動き出します。

教育内容とは何か。教材とは何か。教師は何を「教えたいもの」にし、どのように「学びたいもの」へと変えていくのか。深谷さんは、答えを示すのではなく、問いを重ねながら受講者の思考を引き出していきました。

講義は一方向的ではなく、随所で対話が生まれます。「教科書を教える」と「教科書で教える」の違い。教材の「典型性」「具体性」「順次性」。さらに、遠山啓の水道方式や板倉聖宣の仮説実験授業を取り上げながら、理論が具体的な授業場面へと接続されていきました。

印象的だったのは、深谷さん自身が「教師として何を大切にしたいのか」を言葉にしながら授業を進めていたことです。問いの構成には、単なる知識整理を超えて、自身の教育観がにじんでいました。

また、リスク社会や教育のデジタル化といった現代的課題にも触れ、教材研究が社会と切り離された作業ではないことが示されました。教材とは、内容を伝える手段であると同時に、社会をどう見るかを問う窓でもある。そんな視点が共有されました。


教職Pの教壇実習は、授業技術を“うまくこなす”場ではありません。「自分は何を教えたいのか」「どんな社会をつくる担い手を育てたいのか」

その根源的な問いと向き合う場です。

90分の授業を通して見えてきたのは、研究者が教育者へと歩み出す過程そのもの。理論を知っていることと、教えることは同じではない。その間にある距離を、一歩ずつ埋めていく姿がそこにありました。

教職Pは、研究と教育が交わる場所です。この現場から、次世代の教育を担う研究者が育っていきます。

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