広島大学は「世界とつながる大学」として,国際的なネットワーク構築の一環として、中国の長春大学と2017年に大学間交流協定を締結、2019年に長春大学内に「広島大学-長春大学特別支援教育研究センター」を設置し、特別支援教育の分野を中心に両大学の交流を深めてきました。
長春大学は、幼児教育の分野で海外の大学と提携して3か年の専科プログラムを立ち上げるという構想のもと、広島大学に協力を依頼しました。広島大学は、長春大学からの受託事業としての教育プログラムを設置する契約を結び、2020年10月より、幼児教育専攻高等職業(専科)共同教育プログラムを開始しました。
博士課程後期2年の私は、このプログラムにおける一教員として、中国は吉林省にある長春大学に赴き、そこで10日間滞在しながら講義をしてきました。このプログラムへの参加は2回目で、昨年度3月にも今回と同様に14日間長春に滞在しながら講義をしてきました。
長春は緯度が北海道に近いということもあり、私が行った9月中旬でさえ、朝晩はかなり冷え込んでいました。長春大学の始業開始時間は8時からと早く、高校や中学校ではそれよりもさらに早い時間から授業が始まります。学生さんたちのほとんどは、長春大学内にある寮で共同生活を送るため、そこから教室へ登校していました。講義については様々な文化的違いがあり、自分自身が持っていた講義観や教師観、生徒観が問い直される良い契機となりました。また食堂は、日本の大学では見たこともないほど、大きなホールにいくつかの飲食店が軒を連ねており、そこで学生各自食べたいものを注文し、食べるといったシステムを採用していました。
衣食住に関わるあらゆるものの日本とのスケールの違いに、終始驚かされた滞在でした。
文責 金弘理志
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